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2012/08/06

国内LCC(格安航空会社)3兄弟、これからどうなる? 

Lcc03
エアアジア・ジャパン A320 JA01AJ 那覇空港にて撮影
 →搭乗記はこちら 

航空ジャーナリストの坪田敦史です。

8/1から『エアアジア・ジャパン』が就航し、国内線を運航する今年話題のLCC(格安航空会社)が3社、すべて出揃った。
(エアアジアは3番手ということもあり、タイミング的にオリンピックのニュースにかき消されてしまった印象あるが。)

LCCについて、私は推進派。
新しい航空会社が次々できて、互いに競争力を持つのはビジネスに発展性がある。
そして、何よりも旅の“選択肢”が広がるのは、面白いこと。総合的には、いい評判が多い。

しかし、LCCの今後は、非常に厳しいとは思っている。やはり採算性が。

今は“話題作り”で、運賃が「数千円」といった価格競争を展開しているが、実際のところ、そうした「格安」を続けられるかどうかは、多々疑問がある。

経営手法として、コストカットには妙案も色々ある。例えば、
・LCC(3社とも)の皆さんは、素敵な制服を着ている。今はブランド戦略が大事だが、制服のクリーニング代は相当なコストだろう。1便の飲み物の売り上げが、クリーニング代に全部消えるのでは?
・他方スカイマークは、数年前に乗員の制服を廃止した(パイロットもCAも、ポロシャツのみ支給)。
そうは言っても、色々やってみるのも手。ただ、限界は必ずある。

もう一つ、先日ジェットスターに乗って思ったのは、成田空港を「国内線空港」として使うのは、“微妙”だ。
やはり都心から遠い。アクセスの選択肢はあるが、私は日暮里まで京成スカイライナー(2,400円)に乗った。時間的には40分だが、空港まで行く値段としては高い。安く済ませれば、もっと時間は掛かる。
首都圏の人は、羽田と成田の距離・旅費の違いを知ってるが、実は地方の人はあまり知らないのである。

そして、定時運航が保てない要因が、かなり多い。成田は国際線の混雑時間をなるべく避けて、LCCの運航時間を設定せざるを得なく、LCC成田着便が1便遅れると、なし崩し的に折り返し便がどんどん遅れていく。すると混雑時間に突入し、さらに遅延は膨らむ。まさに悪循環。
(成田を使用しないピーチは、他の2社より定時運航率は高いと思われる)

今なら、それほど便数はないので、まだいいのだが、LCC各社はもっと便数を増やすと言っている。果たして大丈夫か?

こういうことは利便性の問題、つまり“客離れ”につながる。

LCCの成功は、何よりもリピーターの獲得が大事だ。

「安かったから!」と話のタネに1回乗ってみた人が、次にまた飛行機で出掛けたいと思うかどうか。
その心理をうまく掴まなければ、お客さんは獲得できない。

「まあ別に飛行機でどっか行くこともないか、近場でいいや。遅れるし、疲れるし・・・」
それでは、この航空ビジネスは、まったく成り立たない。

航空業界、旅行業界の底上げのためには、「安いこと」が最重要ではないと考える。
「片道100円」なんていうPRでマスコミを広告代わりに使用する手法は、悪くはないが、長続きはしないだろう。

LCC各社のスタッフも、まだまだ不慣れ点が多く見受けられる。
反省点の追求と工夫をこらして、ベストな運航を目指してほしい。

※写真はすべて私(筆者)が撮影したもの。

ピーチ・アビエーション A320 JA802P →搭乗記はこちら

Lcc01

ジェットスター・ジャパン A320 JA01JJ →搭乗記はこちら

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