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2012年10月

2012/10/21

メディアで取り上げられたオスプレイ

航空ジャーナリストの坪田敦史です。

この夏からニュースで話題になった「オスプレイ配備」の件は、予想以上に大きな報道でした。

基本的にオスプレイは地味な航空機だと思っていましたが、この影響で日本中の誰もが知るニュースキーワードに。在日米軍や沖縄の基地問題を理解する上で、よい材料になったと思います。

多くの報道関係者から取材を受けましたが、私は航空機専門家の立場ですから、安全か危険かではなく、機体のメカニズムや飛行方法など、冷静に解説することに努めました。

Mv221沖縄の記者の方も、コメント収録のため、東京まで私を訪ねて来られました。
琉球放送9月26日の「RBCザ・ニュース・スペシャル」や10月15日放送の「RBCザ・ニュース」に出演。(右)

その他、フジテレビの「新報道2001」やテレビ朝日の「報道ステーション」でも解説しました。

活字メディアでは、子供向けの新聞でも取り上げられました。
『中日こどもウィークリー』(9月1日版/中日新聞社発行)(下)
飛行機のことや基地問題は難しいテーマですが、分かりやすく編集されているので、とても感心。
Mv2202

私は専門誌の記者として、いつもは取材する側ですが、ときにされる側にも。
だから、取材される人の気持ち(緊張感)も、取材するスタッフの熱意もよく分かるので、そうした経験が次の仕事に生かせるんです。

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2012/10/15

国際航空宇宙展(JA2012)レポート

Ja004


Ja1001航空ジャーナリストの坪田敦史です。

先週は国際航空宇宙展(JA2012)に参加していました。右はボーイング787のコクピット・シミュレーターを操縦する筆者。

見本市・商談のメイン会場は名古屋ポートメッセ、実際に航空機を展示する会場はセントレア(中部国際空港)で、2カ所で開催されました。簡単にレポートします。

海外でのこうした展示会には、仕事でよく行くのですが、日本での催しは滅多になく、航空産業界にとっては貴重な機会でしょう。今月発売する航空雑誌などで、私がJA2012に関する記事を書いています。

---Japan International Aerospace Exhibition---
↓開発中の三菱MRJ。機内の実物大模型の展示、30分待ちの行列
Ja002

↓ヘリコプター売ってます。アグスタ・ウェストランド(欧州企業)
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↓ブルーインパルスが飛行する時間、展示場は客でごった返した
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↓大勢客が見物する中、飛行展示が行われた
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↓これもエアショー? いえ普通の定期便。ジャンボが間近に(空港は通常営業)
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2012/10/02

オスプレイ取材レポート(抜粋)

Osprey002_2↑注目を集めているオスプレイの「転換モード」


 航空ジャーナリスト坪田敦史です。

 ここ数ヶ月、オスプレイに関するマスコミからの問い合わせが多いです。
 
 7月に私のブログで紹介したV-22別冊本を読んだ方々からも反響を頂きました。マスコミはもとより、防衛省の方々も、この本を買って勉強していた!というのは内緒(?)
http://tsubotch.cocolog-nifty.com/skymonologue/2012/07/--36db.html
 特にオートローテーションに関する見解は、私が書いた通りの内容で結果的に落ち着いています。9月の防衛省発表も、ほぼ同じ解釈です。
 (だから言ったでしょうに。>森本大臣)

 昨日、普天間基地にオスプレイが配備されたタイミングもあるので、私が雑誌に掲載した内容を少し紹介しておきましょう。

【坪田敦史のオスプレイ取材レポート(抜粋)】

 パイロットの見地からすれば、ティルトローター機のメカニズムと飛行理論のすべてを新しく理解した上で、実際の操縦を覚えることは、それなりにハードルが高い。
 コンピューターに頼らざるを得ない領域と、人間が持つアナログな感覚を常に組み合わせて、操縦操作を行わなければいけない。飛行機とヘリコプターの「いい部分」を取った以上、別の「難しさ」が生まれた航空機であることも、また疑いのない事実だ。
 オスプレイのパイロットは、基本的にヘリコプターから機種転換する形で教育が行われており、同時に固定翼機での操縦訓練も実施しながら、ティルトローター機特有の操縦方法を学ぶシラバスになっている。ヘリコプターの操縦は、一般的に飛行機よりも難しい。したがって、ヘリコプターの飛行経験がない固定翼機のパイロットが、いきなりオスプレイの操縦を覚えるのは無理がある。
 筆者はオスプレイが海兵隊部隊に配備されて間もない頃からアメリカで運用の様子を取材してきた。今年、日本で「オスプレイ騒ぎ」になる前に、訓練部隊のパイロットにインタビューしたことがあるので、少しだけ一問一答を紹介しよう。

【米軍パイロットへのインタビュー】

・オスプレイの操縦は難しいのですか?
 「まあまあだね。操縦そのものは難しくない。でもまったく新しい機体だからシステムを覚えるのが大変だよ。あとは緊急時の操作が、ヘリコプターとは全然違う」

・オスプレイのパイロットを希望したのですか?
 「私はシーナイト(CH-46)のパイロットだったから、必然的にオスプレイへの機種転換訓練に移った。それは仕方ないことさ」

・今はヘリコプターとオスプレイは、どちらが好きですか?
 「オスプレイの操縦はエキサイティングだね。ただ訓練は易しくない。長年ヘリコプターを操縦してきたし、これからもヘリコプターを操縦することはあるよ。どちらも興味深いね」

・さきほど見た戦場のデモンストレーションでは、ほとんどが自動制御なのでしょうか?
 「そうだ。ホバリングもツマミを回すだけで適切な高度を維持してくれる。システムは素晴らしいよ。ただ、飛行状態をモニターするのにパイロットは少しナーバスになっているかもしれない」

【まとめ】

 航空関係者や専門家は、この機体について冷静に分析しているので、オスプレイが「危険な航空機」だとコメントする人はいない。開発時に事故を起こす例は珍しいことではないし、それだけをもって「欠陥機」などと評価することもない。
 一方、一般のマスメディアや普天間配備を好ましく思わない人達は、やはり事故を起こした前例や騒音などを取り上げ、それを問題視する。これも当然のことだろう。
 ただ、こうした賛否両論のぶつかり合いは、他方の意見や考え方をも受け入れる気持ちがなければ、発展的な議論にならず、あまり意味がない。
 
 私は「ジャーナリスト」を名乗っているが、「航空」という専門分野においてマスコミや専門誌(読者/リスナー)に正しい知識を提供するのが仕事だ。
 したがって、オスプレイの賛否に関するオピニオンはブログでは書かない。

Mookosprey01 「危険」だけが一人歩きしたマスコミ報道ではあったが、一連の「騒ぎ」は、市民が「オスプレイとは、どんな航空機なのか」を知る手がかりにはなったと思う。

 オスプレイについては、〔イカロス出版〕発行の別冊本に詳しく記載しているので、一冊手に取って見て下さい。
V-22-オスプレイ-世界の名機シリーズ

オスプレイ-世界の名機シリーズ(増補版)

----写真はすべて坪田敦史 撮影----
回転翼(ヘリコプター)モード
Osprey001

固定翼(=いわゆる飛行機)モード
Osprey003

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